今年の夏の土用の丑の日は、7月24日と8月5日です。土用の丑の日は、季節の変わり目にあたり、うなぎをはじめとする特定の食べ物を食べることで、健康を願う日本の風習の一つになっているそうです。うなぎにはビタミンA群・B群がたっぷり含まれており、この猛暑の疲労回復に期待できそうですね。
そのうなぎ、近い将来食べれなくなるかも知れません。世界の絶滅危惧種を指定しているIUCNのレッドリストでは、ニホンウナギはEN(endangered:絶滅危惧種)と指定されており、日本の環境省によると絶滅危惧種IB類(EN)と指定されています。これは、「絶滅危惧IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種」とされています。
原因の一つとして、気候変動による海洋環境の変化が考えられ、地球温暖化による海水温度の上昇や、海流の変化といった現象が原因とされています。
ニホンウナギは、マリアナ海嶺のあたりで産卵をし、その後海流に乗って日本を始めとする東アジアの河川にやってきます。海水温度が上昇した場合、ニホンウナギが産卵する海域の緯度が下がり、結果として海流に乗って東アジアまで移動できなくなってしまうと予想されています。このように、海水温度や海流が変われば、ニホンウナギの繁殖は困難になります。
うなぎに限らず、地球温暖化の影響を受けている海や陸の生物、植物、そして人間にも影響を及ぼしていることを認識し、日々の生活を見直していきたいですね。
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